小山田 陽

震災から6年という月日が流れ、仙台では復興のために様々な支援策やサービスが行われてきました。その中で、記憶と記録という観点から、忘れてしまいたい思いや忘れられない思いなど、震災の傷跡の大きさが、「残すべき」という意見と「失くしてしまおう」という意見も含めいろいろな議論をもたらせています。

記憶と記録の残し方にもいろいろな形がありますが、1つのスタイルとして若林区荒井に「せんだい3.11メモリアル交流館」があります。地下鉄東西線の荒井駅に隣接する交流館は、地元の方にとって大事な交通機関であると同時に、各種イベントやワークショップ等で地域の交流と震災の記録を未来に残す大事な役割を果たしています。

その交流館に入ると、壁面に大きな地図の立体オブジェが目に、その地図は、震災時の様子を瞬時にイメージできる見やすくわかりやすい立体地図です。このオブジェはいったいだれが創ったのか、色々調べていくと、H.simple Design Studioの代表をしている小山田さんに辿りつきました。そこで、メモリアル交流館の地図について少しお話を伺ってきました。

『仙台市東部沿岸メモリアル立体地図』

モノづくりのトータルコーディネーター小山田さん、本来、仕事の肩書はH.simple Design Studioの代表をしている建築家の小山田さんですが、現在はトータルクリエイターとしても各所でご活躍されています。

交流館では、会場構成としてのコーディネートも担当され、特に中でも目を見張るのは宮城県沿岸部全体を見ることが出来る地図で『仙台市東部沿岸メモリアル立体地図』という立体地図です。地図の域を超えたオブジェと呼べる作品についてお話を伺った所、小山田さんの熱い想いを感じることが出来ました。

震災時には東京でご活躍をされていて、「募金や寄付で支援するのではなく、自分にできる支援の方法があるはずだ」という思いで仙台に移り住まわれたそうです。

せんだい3.11メモリアル交流館

仙台市東部沿岸メモリアル立体地図

『仙台市東部沿岸メモリアル立体地図』は、当時の様子や住まう人々の思いを何とか形にしたいと考えて創られたと話していただきました。

現在も、被災地の支援や仕組みづくりの支援をされており、各所で小山田さんの手掛けた作品に出合えるとの事、もしかしたら、また別の施設でも見れるかもしれません。

「五橋いちりん」

仙台での代表的な作品は「せんだい3.11メモリアル交流館」の立体地図ですが、五橋地区で「五橋いちりん」というプロジェクトも小山田さんが仕掛けたプロジェクトです。

本来廃棄される小瓶や空き瓶をリユースし、いちりん挿しという花を生ける小さな花瓶ととして命を吹き込んでいます。

街の何気ない所に、季節を感じることが出来る花をいちりん生ける、普段何気なく使い捨てる小瓶でも、少し手を加えれば素敵な花瓶になる。この花瓶は地域の方に配られており、その花瓶を通して、五橋という街に季節の草花を通してふたたびご家庭へと戻ってほしいと願いが込められているそうです。

五橋いちりん

「荒浜のめぐみキッチン」

また、現在は「荒浜のめぐみキッチン」でもご活躍されています。
荒浜の地域資源を「素材」として活用し、この地域を丸ごと味わう体験を提供する、体験型レジャー農園を目指しているとの事。こちらもやはり、人と地域の交流なんですね、今後は作品だけではなくプロジェクトもプロデュースされていく小山田さん、地域や街や人々に愛される社会起業家しても注目したい地域リーダです。

色々と取材させていただき一番強く感じたことは、建物の建築をする方の創造力の凄さとプロジェクトに対する想いです。

小山田さんが手がける作品は、どの作品にも「人と街と自然」への配慮が感じられます。何もないところから作品を手掛けるその思いは人々の心に強く響きます。

小山田さんの今後の活動が、地域に住まう方々へ何かしらのメッセージが届き広がっていくことを陰ながら応援したいと感じました。

荒浜めぐみキッチン

2017©Kazuhiko Monden

SDGsについて

SDGsは、国連が2015年9月に地球規模で世界のあるべき姿に向かうよう17の目標と169の達成基準を表し採択した共通の課題ですが、小山田さんにインタビューと同時に17項目の中でどの項目に注目したいか?という質問をさせていただき答えていただきました。SDGsについて

働きがいも経済成長も働きがいも経済成長も
住み続けられるまちづくりを住み続けられるまちづくりを
つくる責任、つかう責任つくる責任、つかう責任
パートナーシップで目標を達成しようパートナーシップで目標を達成しよう

H.simple Design Studioのプロフィール

 会社名 H.simple Design Studio
 代表者名  代表  小山田 陽
 住所 〒980-0065
宮城県仙台市青葉区土樋1-10-12-413
 電話番号 022-398-9036
FAX番号 022-398-9049
URL http://h-simple.com/
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srepo

エスレポは、人、街、文化、歴史について、レポーターが感じたまま紹介するwebマガジンです。このサイト管理者でもあり、主観をもとに取材し紹介していきます。 仙台生まれの仙台育ち、仙台を中心に仕事をしています。 人と関わる事で得られた思いや繋がりを紹介していくことで、次の何かに繋げられるよう記事として残していきます。

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